自民党の幹事長という重要ポストにいる二階俊博氏と、若手議員の有望株・小泉進次郎氏は、親子のような固い絆の関係と言われていました。
しかし、2018年の6月には、二人の仲に亀裂が入ったと言われています。一体何が起こったのでしょうか?ここでは、二階俊博氏と小泉進次郎氏の関係について、少し迫ってみたいと思います。
二階俊博氏が小泉進次郎氏、仲違いの原因は何?
二階俊博氏は、小泉進次郎氏を自民党の筆頭副幹事長に抜擢し、いずれは総裁選にも推す勢いで、期待をかけていたと言われています。
そんな二階俊博氏と小泉進次郎氏の仲に亀裂が入った原因は何でしょうか。その発端は、2018年6月10日投開票の新潟県知事選挙にあると言われています。
新潟県にある東京電力柏崎刈羽原子力発電所は、1997年に世界最大の原子力発電所になったそうです。しかし、2007の新潟県中越沖地震の影響で、稼働する全ての原子炉が自動停止しました。2017年には原子力規制委員会の安全審査に合格していますが、県民は当然ながら再稼働には敏感になっています。
安倍総理と自民党が掲げる「エネルギー政策の要」でもある、東京電力柏崎刈羽原子力発電所の再稼働が大きな争点でもあった6月の新潟県知事選挙は、二階俊博氏にとってもとても重要な選挙でした。
二階俊博氏は、自分が運輸相時代に秘書官だった花角英世前海上保安庁次長を立候補者として立て、支援していました。二階氏自身も何度も新潟入りして、地固めに奔走したと言われています。
さらにそこに、世論に影響力のある小泉進次郎氏が応援で登場することを、二階俊博氏は期待していたそうです。
しかし、周囲がどんなに頼み込んでも、小泉進次郎氏は頑なに応援を拒み続けたと言われています。加えて、安倍総理を批判するような発言を繰り返す小泉進次郎氏の態度に、二階俊博氏の堪忍袋の緒が切れ、ついに二人の仲に亀裂が生じてしまった、と関係者は話しているそうです。
二階俊博氏と小泉進次郎氏、いつから仲が良かったのか?
二階俊博氏といえば、世間で取り上げられるような派手な活動をあまりお見かけしませんが、安倍総理や小泉元総理、小沢一郎氏など、「クセが強い」と評される政治家からは重宝される存在と言われています。
特に小泉元総理は、二階俊博氏の手腕を高く評価していたそうです。そのきっかけは、小泉元総理が挑んだ郵政民営化だったと言われています。
当初、二階俊博氏は、郵政民営化に消極的だったそうですが、小泉元総理から郵政民営化法案を審議する特別委員会の委員長に指名されます。最終的に、大勝で郵政民営化を現実化に向かわせた二階俊博氏を、小泉元総理はその後、経済産業大臣に起用しました。
二階俊博氏と小泉進次郎氏の仲が良いのは、父・小泉元総理との関係が良かった所為もあるようです。
二階俊博氏が小泉進次郎氏に懸ける期待
小泉進次郎氏が筆頭副幹事長に就任する前、小泉元総理と二階俊博氏と3人で食事をしたそうです。その席で、小泉元総理は、二階俊博氏の元で小泉進次郎氏が「修行」することを強く勧めたのではないかいう見方があります。
また、二階俊博氏も、2017年のインタビューでは、「進次郎さんが、若い自民党の代表として全国各地で応援演説をしてくれたことが、投票行動に繋がった。自民党を勝利に導いた彼の功績は大きい」と絶賛しています。
父親似とも言われ、自分の意志で行動する小泉進次郎氏ですが、二階俊博氏との仲は改善できるでしょうか。身内には、「いずれ首相になるつもりで戦う」と語ったとも言われていますが、弱点もあると分析する人もいます。
そして今後のもっとも大きな課題は、時代を読み込む力のあるブレーンづくりとも言われています。父・小泉総理の元で、郵政民営化を支えた二階俊博氏は、まさに優秀なブレーンだったかもしれません。
仲違いしたきっかけもあれば、また団結するきっかけも、どこかにあるのかもしれませんね。
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