第20代東京都知事であり、初の女性都知事として就任した小池百合子さんですが、当選後すぐに掲げた「都民ファースト」とは何だったのでしょう?
風雲急を告げる小池百合子さんの活躍ぶりですが、ここではあらためて、「都民ファースト」や小池百合子さんと自民党とのつながりについて迫ってみたいと思います。
「都民ファースト」の意義とは?
2016年7月の東京都知事選挙で、小池百合子さんは女性初の都知事として当選を果たしました。当選後マニフェストに掲げられたのが「都民ファースト」です。“セーフシティ”、“スマートシティ”、“ダイバーシティ”の3つのシティを実現し、東京大改革を成し遂げるという政策でした。
それは現在も『都民ファーストの会』のHPに「政策・網領」として示されています。
小池百合子さんは、現在は『希望の党』の代表として活動していますが、特別顧問という肩書で在籍している『都民ファーストの会』と政策協定を結び、国政・都政の両面から改革を進める方針を確認したとされています。
「都民ファーストの会」と「希望の党」
前述のとおり、2016年9月、小池百合子さんは『都民ファーストの会』を発足しますが、選挙後しばらくして代表を辞任するという一幕があり、一部から批判の対象となりました。
その後、2017年9月に小池百合子さんは『希望の党』を結成、設立します。それがきっかけともなり、10月の衆議院総選挙に党首として出馬するのではないか?などと、いろいろな臆測が飛び交うようになります。
9月28日の時点では、小池百合子さん本人の口から「ありません」と否定する言葉が出ていますが、最近では“緑のタヌキ”などと揶揄されることもあり、政治家の多勢がそれを本意とは受け取っていないといいます。
2016年の都知事選と自民党からの離党
小池百合子さんは「小泉チルドレン」の人気をそのままに、2010年に女性としては自民党結党以来初となる“自由民主党総務会長”に就任しました。
党三役にまで登りつめた小池百合子さんですが、2016年7月、東京都知事に出馬を決意します。当初は、自民党東京都連に推薦を依頼したそうですが、「覚悟を持って臨みたい」という意志から、無所属での出馬を宣言します。
投票の結果は誰もが知る通り、2位以下の候補を大きく引き離す投票数を獲得し、当選することになります。
実は都知事選挙前の6月には、自民党の二階幹事長に小池百合子さんから離党届が提出されていたそうです。7月になってから正式に受理され、小池百合子さんは自民党を離党しました。
小池百合子さんの離党届け提出から正式な受理まで日数を要したのは何故でしょうか。二階幹事長は離党届を受け取った後、処分保留のまましばらく様子をうかがっていたという見方がされています。
さらに、離党届は正式に受理されたものの、小池百合子さんは現在も自民党から除名はされていないという情報があります。これはどういう意図なのでしょうか?
ある方向からの考え方としては、小池百合子さんは、これから何年もの先を見据えて、あえて除名を望まなかったというのと、自民党側からしても、小池百合子さんが持つ人気を保持する必要があったためではないかとされています。
小池百合子さんが現在も都民含め全国で高い人気を誇る一方で、国政へ復帰する期待や不安も頻繁に話題となっていることがあるのかもしれません。
2020年の政局図は?
小池百合子さんが2017年の選挙で国政への出馬がない場合でも、2020年の都政1期目が終わるころに、自民党を除名されていない意図がわかってくるのではないかと言われています。小池百合子さんの自民党復帰という脚本が描かれる可能性もあるということでしょうか。
一瞬先も読めない政局ですが、個人個人の思惑によってあらゆる地図が描かれているのかもしれませんね。
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