女性初のアメリカ大統領誕生か!?と脚光を浴びたヒラリーさんが選挙でトランプ氏に敗れ、少し前に韓国では女性の大統領が不祥事で罷免されるという、女性にとってちょっと残念であったり、不本意な事態が続いたことがありました。
また最近の日本では、女性初の東京都知事である小池百合子さんが、総理大臣のイスを狙っているのでは?などという噂も囁かれていたようです。
世界各国を見ても、女性の大統領はなかなかいません。それでは、世界で初の女性大統領が誕生したのは、どこの国で誰でしょうか?ここでは、世界で初めて大統領となった女性について紹介したいと思います。
世界初!女性の大統領はふたりいる?
世界初の女性大統領が誕生したのは、アルゼンチンでした。1974年7月、夫であったフアン・ペロン大統領が病に倒れ、副大統領だった夫人のイサベル・ペロンさんがそのまま大統領に就任し、女性初の大統領となりました。
また、いまひとり「世界初」と言える女性大統領が知られています。アイスランドの第4代大統領、ヴィグディス・フィンボガドゥティルさんです。イサベルさんと違い、民選によって選ばれた女性初の大統領です。
アルゼンチンの女性大統領・イサベル
世界初の女性大統領イサベルさんが大統領を務めたのは、1974年7月から1976年3月までの短い期間でした。
1973年に夫であるフアン・ペロン氏がアルゼンチンの大統領に当選し、イサベルさんを副大統領に指名しますが、1年ほどで病死されてしまい、イサベルさんが第42代アルゼンチン大統領に就任します。
しかし、国内は政治的混乱が悪化をたどり、ペロン党の分裂、オイルショックによる激しいインフレーションなどに見舞われて経済危機に立たされます。
政治能力を失ったイサベル政権に対して、軍部のホルヘ・ラファエル・ビデラ将軍がクーデターを起こし、権力を奪いました。イサベルさんはその後逮捕され、5年間収監されたのち釈放されて、スペインで過ごしているようです。
アイスランドの女性大統領・ヴィグディス
女性として世界で初めて民主的な投票による当選を果たし、国家元首となったのが、ヴィグディス・フィンボガドゥティルさんです。
1980年8月に、アイスランドの第4代大統領に就任しました。その後、1984年、1988年、1992年と再選を果たし、16年にわたってアイスランドの文化を世界に広めながら、大変優れたリーダーシップを発揮した勤勉な大統領であったと言われています。
1996年から、ハーバード大学にて世界の女性指導者会議の議長を務められ、1998年からはユネスコ外国語親善大使として活躍されています。
大統領在任中は、自然災害や経済的不安もあったようですが、アイスランド国民はヴィグディスさんを現在でも「象徴」として誇りに思っているという人も多いそうです。また、1989年には、大統領として昭和天皇の大喪の礼にも出席されました。
2001年にアイスランド大学は、ヴィグディスさんの名前で外国語学院を設立しました。現在も、学院とヴィグディスさんは、世界言語センターをアイスランドに設立することを目指しているといいます。
世界初・女性の大統領は最近の話
イサベルさんは1931年生まれ、ヴィグディスさんも1930年生まれと、ほぼ年齢の変わらない2人が世界初の女性の大統領となられ、現在もご存命です。
大統領に就任した後のそれぞれの人生は大きく異なりますが、女性が大統領となったのは、世界の長い歴史から見ると、最近の出来事ともいえそうです。
これからも、世界のどこかで、民選による女性の大統領が誕生することと思います。世界はそのたびに注目し、ひととき話題をさらいます。大統領となった後の活躍にも、期待と親しみを感じられるといいですね。
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