日本の「内閣総理大臣」という職業には、一体いくらのお給料が支払われているのでしょうか?ボーナスの時期になると、今期はいくら支払われたか、をニュースなどでも見かけますね。
ただ、月収や年収についてはあまりご存じない方もいらっしゃるかもしれません。ここでは、総理大臣の“給料”について、迫ってみたいと思います。
総理大臣の給料にはボーナスもついてくる
内閣総理大臣というのは、「特別職の国家公務員」という位置付になるそうです。総理大臣に支払われる給料は、他の公務員や民間の企業と同じように、一年に一度、改定も行われます。
内閣官房の資料によると、内閣総理大臣の給料は平成30年4月1日現在で、月額201万円、それに地域手当20%として40万2000円が加算され、合計すると約241万2000円となっています。
それに年2回の「期末手当」と呼ばれるボーナスを合わせて、年間給与額は、約4015万円にもなるそうです。日本人の給与所得者の平均年収から見ると、やはりかなり高額な給料が支払われているように感じますが、ネット上では「安い」という意見も少なからずあるようです。
世界的には決して安くない年収
確かに、人気のあるスポーツ選手や芸能人の方が、年収としては多いかもしれません。日本の行政の代表である「内閣総理大臣」という立場を考えると、「意外と安い」と感じる人が多いのも頷けるような気がします。
しかし、世界的に見ると、外国の大統領や首相たちの年収と比べて、日本の総理大臣の年収は決して「安い」方ではないようです。
為替レートの推移にもよりますが、シンガポールの首相の年収が約1億3000万円と言われています。シンガポールでは大変高い年収が支払われているようですが、それ以外、たとえばカナダ首相の年収は、約3000万円ほどだそうです。
そして、ヨーロッパのフランス大統領・イギリスの首相でも、年収は約2600万円から2300万円くらいと言われています。
ロシアやイタリアの首相に至っては、さらにそれよりも低い年収が支払われていると言われており、比較すると、日本の総理大臣の年収は決して「安い」金額ではないことがわかります。
では、アメリカはどうなのかというと、現在のトランプ大統領が「大統領としての給料は受け取らない」と公言したことで、1ドルだけ、給料として支払われていると言います。
ちなみに、通常アメリカの大統領に支払われる年収は、約4800万円と言われています。
総理大臣に納税の義務はあるのか?
行政のトップである内閣総理大臣であっても、納税の義務は遂行されます。一般のサラリーマンや他の公務員と同じように、所得税、住民税、さらに健康保険料も支払っています。
前述した給料、年収はあくまでも支払われた額になりますので、そこから税金を差引いた額が手取り年収となるようです。
さらに、現在の安倍晋三内閣総理大臣は、2011年以降、東北地方復興の財源確保のために、年収の30%を減額しています。形式上、一旦受け取り、その後返納するという形になっているそうです。
ちなみに2018年冬の安倍晋三総理の「期末手当」は、およそ603万円と報じられています。そこから30%を減額することになるようです。
以上を鑑みると、安倍晋三内閣総理大臣の実質的な年収は、約2800円ではないかと想像できます。また、総理大臣には「退職手当」も支払われており、こちらは在職期間4年間で約520万円とされているようです。
減額といえば、東京都知事の小池百合子さんも、「都知事の給料を半減する」という公約を掲げて条例案を通過させた過去があります。現在、そして改定されない限り今後は、東京都知事の年収は約1450万円となるそうです。
一国を背負って日々戦う「内閣総理大臣」、そして政治家の年収について、「安い」「高い」を論じるのは、受け取り手の自分たちが置かれている環境に寄るところも大きく、とても難しいことに感じられます。
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