現在の日本の総理大臣・安倍晋三氏は第97代となっています。過去には、任期の長い方、短い方、いろいろいらっしゃいましたが、在任期間が最長の方は誰でしょうか?反対に一番短い方は?
ここでは、初代からの総理大臣の任期について、迫ってみたいと思います。
最長の任期を誇った総理大臣は誰?
初代の日本の総理大臣・伊藤博文氏から、現在の安倍晋三氏までの中で、一番任期の長かった総理大臣は誰でしょうか?
答えは、最多在職日数2886日と数えられる、桂太郎氏です。桂太郎氏は、1901~1906年の第11代と、1908~1911年の第13代、1912~1913年の第15代の3期を勤められました。
第1次桂内閣の際には、1902年の日英同盟協約への調印、1904年の日露戦争を経て、1905年のポーツマス条約の調印を行っています。当時は山縣有明系の官僚が多く、「小山縣内閣」「次官内閣」などと冷評もされていたそうですが、事実上、人気最長の記録となっています。
任期の長い総理大臣のランキングを見ると…
それでは、任期の長い順にランキングで見ていきましょう。続いて第2位は、「政界の團十郎」とか「早耳の栄作」などの異名を持っていた佐藤栄作氏となります。
在任期間は、1964~1972年で第61代、62代、63代を勤められました。在職日数は、2798日とされています。佐藤栄作氏は、非核三原則やアジアの平和への貢献を理由に、日本人で初めてノーベル平和賞を受賞した人物でもあります。
第3位は、初代内閣総理大臣・伊藤博文氏です。在任期間は、1885~1888年、1892~1896年、1898、1899~1901年と、初代に続き第5代、第7代、第10代と、4期勤められています。
44歳2か月で総理大臣へ就任したのは、歴代の中でも最も若い記録だそうです。松下村塾出身者として、歴史上でもすでに有名な方ですね。
第4位は、戦後日本の礎を築いたと言われる、吉田茂氏です。在任期間は1946~1947年、1948~1954年で、第45代、第48、49、50、51代を就任しました。戦後はマッカーサー元帥とも親交が深かったといいます。
第5位は、なんと現職の安倍晋三氏です。今年(2017年)の5月28日で、小泉純一郎氏を抜いて、歴代5位となりました。第90代、第96、97代を勤められています。
ということで、第6位は、小泉純一郎氏となります。在任期間は2001~2006年、第87、88、89代の総理大臣を勤められました。「永田町の変人」などと呼ばれていましたね。数々の改革や政策で、マスコミ報道を利用した「小泉劇場」でも当時騒がれました。
最短の任期だった総理大臣とは?
逆に、最短の在職だった総理大臣は誰でしょうか?こちらは、昭和の第二次大戦が終息した直後に就任した、東久邇宮稔彦王です。当時は皇族の一員でした。
在任期間が、1945年8月17日から、同年10月9日までというわずか二か月で、内閣を総辞職しました。総辞職からひと月後、皇族の身分から離れることを表明し、1947年に「東久邇稔彦」と名前を改めています。
その後は、テレビのワイドショーにあるような、波乱万丈な人生を送ったといわれていますが、1990年、102歳という長寿をまっとうされ、政府首班経験者では最高齢として、ギネスブックにも登録されているそうです。
現行憲法下のランキングでは?
第二次大戦後、現行の日本国憲法が施行されたのちでは、最長任期のランキングがまた変わってきます。第1位が佐藤栄作氏、第2位は吉田茂氏、第3位は、現職の安倍晋三氏となっています。そして、小泉純一郎氏が第4位ということになります。
桂 太郎氏には届かなくても、佐藤栄作氏の任期に迫るような総理大臣が、今後現れるのでしょうか?移り変わりが激しい現代では、なかなか難しいようにも感じますね。
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